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ヴィンテージ ファー用語集:素材・型・縫製

ヴィンテージ ファーの用語集。ミンク、フォックス、セーブル、チンチラ、ラビット、ラム、ムートンといった素材、定番のシルエット、ミッドセンチュリー期の縫製用語まで。

ヴィンテージ ファーには独自のボキャブラリーがあり、その多くはタグや商品説明では補足されません。このページは、セレクトショップやオークションカタログでよく出てくる単語を、内容別にまとめた「読むための辞書」です。網羅的な教科書ではなく、現場ですばやく見分けるための参照です。

素材:よく見る毛皮

ミッドセンチュリー以降のヴィンテージで繰り返し登場する種類です。それぞれ手触り、重さ、見た目に固有の特徴があります。

  • ミンク — 短くて密、光沢あり。ナチュラルなマホガニーから、ランチ系のパステル、サファイア、ホワイトまで色域が広い。ヴィンテージ ラグジュアリー ファーの基本。
  • フォックス — ガードヘアが長く、ボリューム感が出る。シルバー、レッド、ブルー、クリスタル、アークティックが主な色。
  • セーブル — 柔らかく濃色で、ガードヘア先端がシルバーがかる。ロシアン セーブルが歴史的な基準。
  • チンチラ — 非常に細密な下毛と、背中中央の濃いライン。軽量。
  • ラビット — 短くて柔らかく、染色やプリントが入ることも多い。価格帯は低めで、寿命もミンクやフォックスより短い。
  • ラム / カラクル(ペルシャラム、アストラカン、スワカラ)— 若い羊の細かいカール毛。フラットで造形的、仕立てしやすい。
  • ムートン — 羊皮を加工してシールやビーバー風に仕上げたもの。重く密で、濃いブラウンや黒に染められることが多い。

定番の型・シルエット

ヴィンテージ ファーには繰り返し登場するシルエットの定型があります。それを覚えると、ハンガーラックを一瞬で読めるようになります。

  • ストール — スカーフ状の平らな羽織り。頭と尾を残した1〜2頭分の毛皮で作られることが多い。
  • ケープ — 袖がなく、肩から布のように落ちる形。短めのイブニング丈が多い。
  • ストローラー — ヒップ〜太もも丈のコート。スウィングより細く、デイウェア向け。
  • スウィングコート — 肩から裾へ広がるAライン。1950〜60年代の定番。
  • フルレングス — ふくらはぎ〜足首までのロングコート。最もフォーマルで、70〜80年代の中心的な形。
  • ジャケット — ヒップ丈以下。70〜80年代はボックス型が多く、それより前はもう少しフィット感がある。
  • ボレロ — ウエストより上の極端に短い丈。ノースリーブや半袖のイブニング ピースに多い。

縫製の用語

毛皮の組み立て方を表す言葉です。ドレープ、重さ、価値に直接影響します。

  • スキン オン スキン — 毛皮をそのままの形のまま縫い合わせる。重めでシンプル、日常的なヴィンテージに多い。
  • レット アウト — 毛皮を斜めの細い帯状に切ってから縦長に縫い直す手法。軽やかで縦のラインが長く、上質ヴィンテージ ミンクの代表格。
  • プレート — 端切れ(足、腹、尾など)をパネルに縫い合わせたもの。価格帯は低く、ブランケットや裏地に。
  • ピースド — 余り部分から組み立てたもの。プレートに近く、アクセサリーに使われることが多い。
  • シェアード — ガードヘアを刈り込み、密な下毛だけを見せる仕上げ。ミンク、ビーバー、レックスラビットでよく見かける。
  • リバーシブル — 毛側と皮側の両方を仕上げ、両面で着られるようにしたもの。

仕上げ・お手入れの用語

タグ、ケア表示、保管案内などで目にする言葉です。

  • グレージング — 毛皮屋で行う仕上げ工程。光沢と柔らかさを戻す。
  • ドレッシング — 最初のなめしと柔軟化の工程。
  • コールド ストレージ — 温湿度管理された夏季の保管。良いヴィンテージは日本でも標準的に経由する。
  • ペルト カウント — 一着に使われた毛皮の枚数。裏地のラベルに記載されることもある。

日本のヴィンテージ ラベルを読む

日本市場のヴィンテージには日本語ラベルが付くことが多く、素材や原産が日本語で記載されています。よく見るのは ミンク、フォックス、セーブル、チンチラ、ムートン、ラム などです。これらの用語はそのまま海外語彙と対応するため、用語集はそのまま使えます。愛知県常滑市の TOKONAME FUR HOUSE では、個別の用語について店頭でも丁寧に説明しています。実物を手に取れば、言葉の意味は驚くほど早く腑に落ちます。

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