TOKONAME FUR HOUSE
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ヴィンテージ ファーの本物を見分ける方法

本物のヴィンテージ ファーとフェイクを見分けるための実用ガイド。毛の構造、革の裏側、ラベル、燃焼テストの注意点、信頼できる店が実際にやっていることをまとめました。

ヴィンテージ ファーの真贋は、ひとつのテストで決まるものではなく、何層かのチェックを重ねて見極めます。本物、フェイク、リサイクルの混合品は写真ではよく似て見えても、実物の挙動はそれぞれ違います。早道は、どこを、どの順番で見るかを知ることです。

毛の構造

本物のファーは二層構造で、短く密な下毛と、長く先細りの差し毛から成ります。毛流れと逆方向に軽く息を吹きかけると、下毛が見え、差し毛が分かれます。フェイクは一定の長さで切り揃えられた一層構造になりがちです。可能なら一本の毛先を見てみてください。本物の差し毛は先端に向かって細くなりますが、合成繊維は根元から先まで太さが均一で、先端も鈍いことが多いです。

ミンク、フォックスなど、種類ごとに毛の長さと密度のプロフィールが違います。一種類でも見慣れておくと、プロフィールが合わないフェイクは一気に分かりやすくなります。

革の裏側

裏返してみてください。本物のファーは実際の革に縫い付けられています。スエードのような革が見え、ミンクなら細い帯状にはぎ合わされていることが多いです。フェイクの場合は布のメッシュや編地に接着されています。本物の縫い目は革のかたちに沿って走り、機械的に端から端まで直線で走るのとは異なります。

古い個体でも、革にはしなやかさが残っていてほしいところです。紙のように乾いている場合は、真贋というより取り扱いに注意が必要なサインで、本物であっても丁寧に扱うべき状態です。

ラベルと作り

内側のラベルからは多くの情報が読めます。毛皮店名、百貨店のタグ、原産国の表示、米国市場向けのものなら毛皮製品表示法に基づく種類と原産地のタグなどです。手縫いの裏地、揃ったホック、補強された肩の縫い目は、季節物ではなく長年着るために作られたコートのサインです。

ラベルが残っていない=偽物、ではありません。日本の昔のオーダー品にはそもそも目立つ外ラベルがないものも多くあります。一枚のタグに頼るより、毛・革・作りが一貫しているかを見る方が確かです。

燃焼テストと、信頼できる店の流儀

ネット上のガイドでは、毛を一本燃やすテストを勧めるものもあります。本物のファーは髪が焦げる匂いがして灰になり、合成繊維は溶けてプラスチック臭がする、というものです。理屈は正しいのですが、品物を傷めますし、自分の物ではないコートのそばで火を使うのは危険です。視覚チェックが揃っていれば、そもそも必要ありません。信頼できるヴィンテージ ショップは、お客様に燃焼テストを求めません。

愛知県常滑市にあるキュレーション系ヴィンテージ ショップ TOKONAME FUR HOUSE では、真贋確認は仕入れ側の仕事と捉えています。毛の構造、革、ラベルの履歴、作りは販売前に確認しておくので、店頭ではフィットとスタイルに集中していただけます。

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